小さな子どもを中心に重い下痢などの症状を引き起こすロタウイルスが、福島県鳥獣保護センターや岐阜大学などの研究で、イノシシやタヌキなどの野生生物からも検出されました。ヒトへの感染経路の解明につながる可能性があり注目されています。
ロタウイルスは、小さな子どもが冬に重い下痢などの症状を起こす原因の1つとされています。主に口から入って感染するとされていますが、どういう経路をた どってくるかは詳しくわかっていません。福島県鳥獣保護センターや
岐阜大学応用生物科学部などは、3年前から福島県や神奈川県などから野生のほ乳類と鳥 類、あわせて37種類の検体を集めてウイルスの有無を調べてきました。その結果、イノシシやタヌキのほか、外来種のハクビシンの検体からヒトに感染したも のとほぼ同じタイプのロタウイルスが確認されたということです。
岐阜大学などは、今後、これらの動物からヒトへの感染の可能性を詳しく分析することにして います。中心となって研究を進めた岐阜大学応用生物科学部獣医学講座の杉山誠教授は「今回、ロタウイルスが検出された野生生物は、いずれもヒトと近い距離 に住んでいる。さらに詳しく分析して、ヒトへの感染の可能性を判断していきたい」と話しています。この研究成果は、ことし9月、宮崎県で開かれる
日本獣医 学会で発表されます。
小さな子供にという大変危険なウィルスであることは間違いないでしょう。これらの野生動物の研究が進み、感染経路が特定されれば、それに対する対策や予防策とあらゆる面で、人間の症状に対する予防が可能となり、結果として症状で苦しむ子供が少なくなるのです。
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