河村官房長官は、午後の記者会見で、「消費税率の引き上げは、国民にとって、社会保障給付で還元されるという一面はあるものの、増税であり、選挙のことを 考えると言わないに越したことはないが、今はそういう段階ではない。説明責任を果たし、税率の引き上げに見合うだけの還元をしていく方向性を示して、引き 上げの時期を考えるというのが、麻生総理大臣の基本的な認識だ」と述べました。
自民・公明両党が、12日、来年度の税制改正大綱を決めるのを受けて、政府・与党は税制の抜本改革の道筋を示す「中期プログラム」を近くとりまとめること にしており、消費税率の取り扱いが焦点となっています。会談の中で、自民党の津島税制調査会長らは、「来年度からの基礎年金の国庫負担の引き上げは、特別 会計の準備金を財源として活用するが、社会保障を支える安定的な財源とは言えない。将来は消費税率を引き上げて財源とすべきで、その時期は示さなければな らない」と述べました。これを受けて、麻生総理大臣は、引き上げの時期について、「うまく書いてもらいたい」と述べ、中期プログラムでは、時期を示すよう 指示しました。一方、消費税率の引き上げ幅については、津島会長らが、中期プログラムには盛り込まない方針を説明し、麻生総理大臣も理解を示しました。こ れを受けて、自民党税制調査会は、麻生総理大臣の指示に沿って、具体的な表現を検討することになりましたが、10日夕方開かれた自民・公明両党の税制協議 会で、公明党側は、「党内には時期などを具体的に示すことに慎重な意見がある」と説明しました。また、津島会長らは麻生総理大臣との会談で、焦点となって いる、たばこ税の引き上げについて、自民党税制調査会の中に賛否両論があることを報告しました。これに対し、麻生総理大臣は、政府内で、たばこ税の引き上 げによって、社会保障費の伸びの抑制幅を2200億円より小さくする案が検討されていることを踏まえ、「頭を悩ませている」と述べました。自民党税制調査 会の顧問を務める野田元自治大臣は、記者団に対し、「老後の不安がない社会保障制度を作るためには、財源を保険料などで賄う今の形には限界がある。景気の 変動に強く、安定した税としては、消費税のほかはないということは、国民的な合意があるのではないか。ただ、引き上げのタイミングとして、今から3年たっ ても世界経済が立ち直っていないという可能性があるわけだから、『1年がどうだ、2年がどうだ』と年数だけが機械的に独り歩きすることは避けるべきだ」と 述べました。
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