福田総理大臣は、7日からの北海道洞爺湖サミットに先立って、アメリカのブッシュ大統領と会談しました。この中で、ブッシュ大統領は「拉致問題で日本を見 捨てることはない」などと述べ、北朝鮮の核や拉致の問題の解決に向けて引き続き日米両国が緊密に連携していくことを確認しました。
7日に開幕する北海道洞爺湖サミットの議長を務める福田総理大臣は、6日昼前、現地入りし、真っ先にアメリカのブッシュ大統領と会談したあと、そろって記 者会見に臨みました。
この中で、福田総理大臣は、北朝鮮の核開発計画の申告を受けてアメリカ政府がテロ支援国家の指定解除に向けた手続きに着手したことに 関連して「北朝鮮の核の放棄の実現に向けて申告を検証する態勢が重要だ。また、非核化と同時に拉致問題の解決のために緊密に協力していきたい」と述べまし た。これに対し、ブッシュ大統領は、拉致被害者の横田めぐみさんの母親の早紀江さんが苦悩の日々をつづった本の英訳本を福田総理大臣から受け取ったことを 明らかにしました。そして、ブッシュ大統領は「拉致問題を決して忘れない。拉致問題で、日本を見捨てることはない、置き去りにすることはない。わたしも娘 をもっている。娘がいなくなってしまうことがいかにたいへんか、よくわかっている」と述べ、北朝鮮の核や拉致の問題の解決に向けて引き続き日米両国が緊密 に連携していくことを確認しました。
また、福田総理大臣は、サミットの焦点となる地球温暖化対策をめぐり「温室効果ガス削減の長期目標を含めてG8=主要 8か国の会合に向けて協力していくことで一致した。日米の間ではお互いの意見の内容があってきており、アメリカが大きな方向性を見失っているとは思わな い。あさっての会議の結論を見ていただきたい」と述べ、G8としての合意形成に自信を示しました。これに対し、ブッシュ大統領は「各国で理解を共有するこ とが重要で、そのためにまずは目標が必要だ。一方で現実問題として、中国やインドもこの展望を共有しないかぎり、問題の解決にはつながらない」と従来の主 張を繰り返しました。
ただ、ブッシュ大統領は「福田総理大臣の、この問題への指導力には感謝しており、アメリカは建設的な声明を打ち出すために何ができる か調整を続ける」と述べ、温暖化対策で、議長国・日本の努力に協力することに含みをもたせました。
さらに、福田総理大臣は、原油価格や食糧価格など一次産 品の高騰が世界経済に深刻な影響を与えており、迅速な対応が必要だという認識でも、日米両国が一致したことを明らかにしました。
ブッシュ大統領からは、日本にとって、そして各国のサミットを迎える国々とっても、前向きな意見を聞くことが出来ました。しかしアメリカ側の、国内の問題、特に経済において重要視する姿勢はまだあるのでしょう。
これからの各国の協力と推進が大切なので、継続していってほしいです。
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