グリーンIT推進協議会は6月12日、総会を開催し、平成20年度の会長に日立製作所取締役会長の庄山悦彦氏が選任されたと発表した。これに伴い、庄山氏は報道関係者向けに同協会の本年度の方針などを説明した。同協会は、社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)や経済産業省など7団体が中心となって2月1日に発足。当初の参加企業は133社だったが、現在 では180社まで拡大。5月末には、海外のグリーン・グリッドやクライメート・セイバーズとMOU(覚書)を締結し、協力関係を強化している。この点につ いて庄山氏は、「海外団体との協力も、非常に重要な活動の1つだ。日本で培った省エネ技術を海外に広めていきたい」とコメントした。
今年度の取り組みとしては、まず7月7日から始まる北海道洞爺湖サミットにおいて、ゼロエミッションハウスや環境ショーケースを発表する。洞爺湖サミッ トでは、「国内外のメディアが注目するイベント。ゼロエミッションハウスなどを展示することで“わが国発のグリーンIT”を発信したい」(庄山氏)といっ た目的があることを明らかにした。
9月30日から行われるCEATECでは、同協議会の成果報告などを実施。具体的には、ITの省エネやITによる省エネに貢献したと評価される技術や サービスに対して、「グリーンITアワード」を実施するとした。また、同協議会で実施している「技術検討委員会」と「調査分析委員会」の報告を行う。庄山 氏は「CEATECは国内外から20万人が訪れる大きなイベント。そこでグリーンITアワードや報告会を開催することは非常に意義がある」と語った。
庄山氏は今後のグリーンIT推進協議会の方針について、「いままでは、ITによる便利さばかり追求してきた感じがする。しかし、これからはITによる省 エネを追求していく時代。例えば、運輸業界ではITをうまく使えば物をうまく運べるようになるだろう。ITをうまく使って効率化を実現していきたい」とコ メント。また、洞爺湖サミット以降の目標については、「洞爺湖サミットは確かに環境に関する大きな取り組みだが、洞爺湖サミットを目指して取り組みを行っ ているわけではない。長期的には2025年に日本の総消費電力の10%に当たる5900億kWhをITで削減することを目指している。内訳はITのエコで 1000億kWh、ITによるエコで4900億kWhだ。全世界では、2025年には、ITのエコで1.9兆kWh、ITによるエコで11兆kWhといわ れているので、日本もかなり大きな割合だ」と解説した。
エコのIT、@IT
エコ(eco)とITのコラボレーション。
こちらに注目するのはとても大事なことだと思います。
現代社会ではITは欠かせない存在であるために、それに伴う形で環境問題、資源の省エネに努めることが出来れば、地球上の生物全てにとって大変良い結果を生むことでしょう。
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