愛知県にある弥生時代の集落跡から出土した魚のコイの歯の中に、当時、捕獲が難しかった幼魚の歯が多数含まれていたことがわかり、当時の人たちがコイを養殖していたことを示す国内最古の事例でないかと注目されています。
この集落跡は、愛知県清須市を中心とした弥生時代中期の朝日遺跡で、これまでの調査でコイののどにある歯が167個見つかりました。これらの歯を滋賀県立 琵琶湖博物館などの研究グループが調べたところ、4分の1のおよそ40個が体長5センチから15センチの幼魚のものであることがわかりました。当時、貴重 なタンパク源だったコイは、産卵で岸近くに寄って来る成魚を捕まえるのが一般的で、岸から離れた所に生息していた幼魚を捕ることは難しかったとみられるこ とから専門家などの間で、コイの養殖が行われていたことを示す国内最古の事例でないかと注目されています。滋賀県立琵琶湖博物館の中島経夫上席総括学芸員 は、「春に成長したコイを取って田んぼなどに放しておき、そのコイが産卵して幼いコイが育ったのではないか」と話しています。研究グループでは、この調査 結果をイギリスの考古学雑誌に発表することにしています。
国内最古のコイの養殖が確認されたこのニュースですが、人類の発見する探求心や解析力というものは、改めてすごいと思いますね。遠い過去の事実を現代に蘇らせる専門家の技術や知識にはいつも尊敬できます。
今回は「養殖」という文化が古くに存在したことが証明されましたが、小さな発見から、人類の存在そのものを新しい考え方に導くことも将来起こりえるかもしれませんね。
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