北朝鮮が核施設を復旧させる構えを見せていることを受けて、6か国協議の日本代表を務める外務省の斎木アジア大洋州局長は、5日、アメリカや韓国の代表と北京で会談し、北朝鮮が核の無能力化に向けた作業を行うよう、関係国の間で連携を強化する方針を確認しました。
北朝鮮は、アメリカによるテロ支援国家の指定が解除されないことに反発し、ニョンビョンの核施設を無能力化 する作業を中断したうえ、核施設を復旧させる構えを見せています。また、拉致問題について北朝鮮は、福田総理大臣の辞任表明を受けて、「新政権の考えを見 極めたい」として、日朝実務者協議で合意した調査委員会の設置を先送りする考えを伝えてきました。こうした中で、斎木局長は、5日に北京に入り、アメリカ のヒル国務次官補と韓国のキム・スク朝鮮半島平和交渉本部長と対応を協議しました。その結果、核問題については、「議長国である中国を中心に、5か国が協 力し合って、北朝鮮が核の無能力化のプロセスを進めるようにすることが重要だ」という認識で一致し、関係国の間で、連携を強化する方針を確認しました。ま た、拉致問題についても、北朝鮮は、調査のやり直しを迅速に行うべきだという認識で一致しました。斎木局長は、6日には6か国協議の議長を務める中国の武 大偉外務次官と会談する予定で、北朝鮮に対して、関係各国が足並みをそろえることで、核問題と拉致問題の双方の打開を図りたい考えです。
日本にとってはこの北朝鮮問題は大変重い課題として位置づけられています。しかし関係各国との連携力が増せば、政権がきちんと機能するように動くことで良い結果を招く可能性も否定できません。
政治のNEWSブログ