中山国土交通大臣は、成田空港の整備や日教組=日本教職員組合をめぐる一連の発言の責任を取って、28日、辞任し、麻生総理大臣は、後任に、自民党古賀派の金子一義氏を起用することを決めました。
中山国土交通大臣は、先週、一部の報道各社のインタビューで、成田空港の整備が遅れていることをめぐり、「ごね得というか戦後教育が悪かった」と述べたほ か、大分県の教員採用試験をめぐる汚職事件について、「日教組の子どもは成績が悪くても先生になる。だから、大分県の学力は低い」と発言しました。さら に、日本の観光政策に関連して「日本はずいぶん内向きな、単一民族だ」と発言しました。また、こうした発言に対し、野党側が辞任や罷免を求めるなか、27 日も「日教組を解体しないといけない」などと発言を重ねました。中山大臣は、一連の発言の責任を取って、28日午前、臨時閣議が始まる前に、麻生総理大臣 に辞表を提出して、辞任しました。これを受けて、麻生総理大臣は、後任の国土交通大臣に、自民党古賀派の金子一義氏を起用することを決め、28日夜、金子 氏を総理大臣官邸に呼んで、正式に就任を求め、金子氏も国土交通大臣への就任を受け入れました。このあと、金子氏は、記者団に対し「地元にいるときに、麻 生総理大臣から就任してほしいという連絡があったので戻ってきた。道路特定財源の一般財源化などの課題が残っているので、取り組んでほしいと指示があっ た」と述べました。金子氏は、衆議院岐阜4区選出の当選7回で、65歳。銀行勤務を経て、大蔵大臣などを歴任した父親の秘書官を務めたあと、昭和61年の 衆議院選挙で初当選しました。これまでに、小泉第2次改造内閣と第2次小泉内閣で行政改革担当大臣として入閣し、行政改革や産業再生、地域再生などに取り 組みました。金子氏は、建設政務次官を務めたほか、自民党の建設部会長などを務め、国土交通行政にも明るいことなどが評価され、辞任した中山大臣の後任に 起用されることになりました。金子氏は、29日、皇居での認証式を経て、正式に就任します。一方、麻生総理大臣は、28日夕方、総理大臣官邸で記者団に対 し「発言として、はなはだ不適切で、たいへん残念だ。必然的に辞めていただく。国民や関係者に対し、心からおわび申し上げる」と述べました。そのうえで、 麻生総理大臣は「指名した段階においては適任だった。この種の発言は、普通、閣僚になったらしない。政治家としての気持ちと閣僚としての立場は、同じ政治 家とはいっても重さが違う。こういうことは、普通、発言する種類のことばではない」と述べました。また、みずからの任命責任について、麻生総理大臣は「任 命責任はあったということだ」と述べました。麻生総理大臣は、中山氏の後任に金子一義氏を充てる理由について、「道路特定財源の一般財源化を閣議決定して いるが、これを現実にしていくためには、税に詳しい人でないと、なかなか対応がしにくい」と述べました。
新内閣発足直後のこの辞任のニュースは非常に驚きました。しかし責任をとりやめるだけということではなくきちんと政治をしていくということがなければ国民は不安です。
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