パキスタン北西部の部族地域カイバル地区の町ジャムルードにあるモスク(イスラム礼拝所)で27日、自爆テロが発生し、地元当局者によると、50人以上が 死亡、100人以上が負傷した。昨年9月には首都イスラマバードの高級ホテル「マリオット・ホテル」でトラックを使った自爆テロがあり、60人が犠牲に なったが、今回のテロはそれ以降では最悪のものとなった。≪写真は自爆テロで大破したモスク≫
モスクでの金曜礼拝中、イマーム(導師)が「アラー、アクバル(神は偉大なり)」と言ったのと同時に犯人が自爆したという。爆発の衝撃は強烈で、モスクは2つのミナレット(祈りの時を告げるための塔)を残して大破。モスク前に止まっていた車も被害を受けた。
ザルダリ大統領、ギラニ首相は犯行を強く非難。これまでのところ犯行声明は出ていないが、現場はアフガニスタンに駐留する外国軍向けの物資輸送路の近く で、パキスタン当局者は、輸送の安全を確保する目的で反政府武装勢力タリバンなど対して行われている掃討作戦への報復ではないかとみている。このモスクに は、カイバル地区で掃討作戦に参加している部族関係者が頻繁に訪れていた。
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